前回投稿の
KT100エンジンの分解! ヘッドとシリンダー取り外し編」の続きです。

ピストンをクランクシャフトから
取り外すには
ピストンピンを抜く必要があります。

ピストンピンを押せば抜ける場合もありますが
抜け止めのリングの溝が膨らみ
抜けない場合も多く、
今回そういう状態でした。

※抜け止めのリングの外し方は前回の投稿を参照ください。

ピストンピンを抜く正式なツールはこれ!

ピストンピンを抜くYAMAHA純正ツール

画像の4がツール
3はピストン
2の斜線部がピストンピンです。

買うと高そうだし
作りは単純なので作ってみました。

次のボルトとナットとパイプとワッシャーだけ。

自作のツールのパーツ一覧

ボルトは8mmで長さが15cm
このボルト用のナットとワッシャー
カート用に使う8mmのロックナット
外径23㎜ 内径18mm 長さ5.8cmのプラのパイプ

※ロックナットを使用したのは外径が小さいから
普通のナットだと大きくてピン穴を通過できない。
さらに
ピストン側を傷つけないようにトガッタ部分を
グラインダーで削った。

これ全部で約300円くらいです。

次のように組み合わせて使います。

自作ピン抜きツールのセット方法

このツールは次のように
ピストンにセットします。

KT100のピストンにセット

ロックナット側から見るとこうなる。

ツールの反対側の写真

ピストンの左側に見えてるのがロックナット。

ボルトの頭にメガネレンチをかけ固定。
ナットをスパナで回して締めていくと
ピストンピンの後ろにかかる
ロックナットが引っ張られ
同時にピンもプラのホースの方へ入っていくように
引っ張られて出てくる。

ピストンピン抜きツールの使い方

次のは引き抜いてボルトに付いたままの状態です。

抜けて出てきたピストンピン

この作業で外れたピストンとピストンピン

KT100のピストンとピン

ピストンピンはこの位置に入ってました。

ピストンに挿入する位置はここ

外したピストンの裏側です。

KT100エンジンのピストンの裏側

反対側のコンロッドにはベアリングが残っている。

エンジン腰下のコンロッド

次のようにピストンピンは入っているです。

コンロッドに挿入されたピストンピン

ベアリングをずらしてみるとこんな感じ
配置がよくわかると思います。

ベアリングをずらして抜く

ピストンピンに挿入したベアリング

ピストンピンとベアリング取り付け状態

今回はピストンピンを抜くだけの方法となりました。

次回からKT100エンジンのシリンダーや
ピストンなど
各部の測定方法をお知らせします。

各パーツが規定値にあって
まだ使えるのか?
もう交換すべきなのかの判断のための測定をします。