Lapcomの設定を本体でやる方法を先にお知らせしましたが
専用のソフトを使いパソコンでやると簡単なので紹介しておきます。

設定するのはパラメーターの設定なので日時の設定は本体でします。
パラメーターは各種設定項目を数字で管理しているものです。

この設定には専用のソフトのダウンロード→インストールと
SDカードが必要です。
SDカードについてもLapcom S All 100の説明にアップしているので確認ください。

★先に「パラメーター設定用ソフトウェア(全機種共通)」をここからダウンロードしてください。

インストールはダウンロードした「LAPCOM S Starter.msi」をダブルクリックで実行して
表示された指示に従い進むと簡単に完了します。
ソフトのインストール

「LAP_S_STARTER」というアイコンがパソコンに登録されるので、それをダブルクリックで起動します。
Windows10の場合はスタートのクリックで開く画面のメニューの上部「最近追加されたもの」に表示されます。
Lapcom設定ソフトの起動

ソフトの設定画面にはパラメーターの番号が01~20まで順不同で簡易な設定名の後に表示されています。
この後の画面画像には番号に〇をしておきました。
何の設定か不明な場合は付属の取扱説明書のP18から始まるパラメーターの説明を参照してください。
※取扱説明書はソフトのダウンロード先サイトからもダウンロードできます。

★ソフトを起動したら画面は7つのタブがあるので切り替えて設定します。

1、「基本設定」タブ
基本設定は
パラメーター番号1~4のラップタイム計測関連の設定(取扱説明書P20~P23)
パラメーター番号6の速度表示(取扱説明書P25)
パラメーター番号17ロギング間隔(取扱説明書P37)
パラメーター番号18の通信速度(取扱説明書P39)

設定例です。
基本設定画面

★設定説明
〇ロギング間隔は通常はSを選択します。
〇速度表示はKmが解り易いと思います。
〇バックライトは購入時に追加してないとなしです。
〇号機No カート1台だけなら0にします。
※ラップタイムの計測は区間タイムとラップの計測なのでラップのみなら次のようにします。
〇センサーOffは1周が40秒のコースなら35くらいを設定します。
 (設定した数値の秒の区間は計測しません)
〇全区間と開始区間を1にします。
Lapcomを初めて利用する場合は区間を計測しないほうが理解し易いです。

※KT100やROTAX MAXなどのクラッチ付き(ミッションなし)エンジンの場合で、最高速のみ計測なら上記ダイレクトエンジン用設定でも大丈夫です。
 低速はクラッチの動作により間違った速度が表示されます。

2、「RPM」タブ
インフォメーションランプの設定です。
上部にあるカラフルなLEDランプが10個ありますが、これを設定した回転数になると点灯するようにできます。

最初にパラメーター番号8(取扱説明書P31)のエンジンの種類の選択が必要です。
設定例です。
インフォメーションランプの設定

★設定説明
〇RPMポジションはカートの場合ほぼ2サイクル1気筒なので2を入力します。
 他のエンジンは説明書参照で!
◆ランプの設定!パラメーター番号9(取扱説明書P32)
上の例ではエンジンが12000回転になると最初の左右のランプが点灯し100回転アップごとに次のランプが点灯するようにしてみました。
ここは自由に設定してOKです。
〇Light1は両サイドの端にある緑のランプ(左右1個づつ)です。
〇Light2はその次の内側の緑のランプ左右1個づつ。
〇Light3はその次の内側のオレンジのランプ左右1個づつ。
〇Light4はその次の内側の赤のランプ左右1個づつ。
〇Light5は中央にある赤のランプ2個です。

3、「スピード」タブ
スピードセンサーの設定ですがダイレクトエンジンは回転センサー不要につき、2つの設定から選択します。
パラメーター番号5 (取扱説明書P24)
設定例です。
スピードセンサーの設定

★設定説明
〇ダイレクトエンジン(クラッチなし)のエンジンは画像のようにエンジン側のギア(スプロケット)の歯数。
〇駆動軸(ドライブシャフト)側の歯数。
〇リアタイヤの外周を計測してタイヤ外周長に入力。
車速センサーを利用する場合はスピードセンサーにチェックを入れてタイヤの外周を測り
ドライブシャフトに付けた磁石(トリガ)の数で割った数値を入力します。

「ロギング開始条件」タブ
パラメーター番号07(取扱説明書P26)
ロギングはSDカードにデータを保存してパソコンに取込み確認できる機能です。
※S All 10はロギング機能なしです(SDにはデータ保存できます)
設定例です。
ロギング開始条件

★設定説明
次の3つのデータを元に条件設定ができます。
ラップセンサ・速度・エンジン回転このいずれかを選択します。
例ではラップセンサを選択しました。
〇07-1はロギングを開始するスピードです。
 30kmを設定しましたが初期値の20kmでも大丈夫です。
 30kmにした理由はクラッチ付きエンジンなのにスピードセンサーなしのダイレクトエンジン設定にしたため
 暖機運転中の低回転の空ぶかしでも20Km以上のスピードを誤表示するからです。

〇Auto offは自動的にロギングを終了させる設定値(時間/秒)です。
ラップセンサを選択した場合ラップセンサーからのデータがなくなってからの時間となります。
180秒に設定したのはピットに入って3分も止まっているならロギング終了で良いという判断です。
〇速度を選択した場合はロギング終了も速度だけの判断となるので終了させたい速度を入力します。
〇エンジン回転を選択した場合は開始も終了も設定したエンジン回転数で実行となります。

「ギアー」タブ
パラメーター番号16(取扱説明書P35)
設定が必要なのはミッションカートのみです。

ミッションなしエンジンなので「なし」にチェック!他は設定していません。
ギアーの設定

「アラーム」タブ
パラメーター番号12・13(取扱説明書P34) S ALLの機種は不要!
パラメーター番号10・11(取扱説明書P33)設定した温度でアラームを鳴らします。

設定例です。
アラーム設定

温度1と温度2があります。
これは温度センサーの取付端子が2つあるからです。
センサがあれば水温と排気音のように分けて利用できます。
私は水温センサだけなので、間違えて接続しても大丈夫なように同じ数値に設定しました。
とりあえず下は39度で上は71度にしてみました。

「その他」のタブ
〇パラメーター番号20(取扱説明書P44)
エンジン回転数のサンプリング平均回数(数値が低いほうが応答性が良い)
〇パラメーター番号19(取扱説明書P41~43)
・ラップタイムディファレンスはタイムを前の周回と比較して表示する機能です。
 直前のラップタイムと比較か、ベストラップと比較するかを選択します。
・セットタイムを選択した場合は設定した目標タイムに対して比較した数値を表示します。

設定例です。
タイムの比較基準の設定

以上で全ての設定が終了ですので設定が完了したら
SDカードをパソコンに挿入して保存を開始します。

★データの保存方法
ソフトの最下部には「読み込み」と「保存」ボタンがあります。
「保存」ボタンを押すと次の画面が開きます。
データの保存方法

左上の▼ボタンを押してツリーを表示します。
私のPCの場合CがWindows本体でDがSDカードを挿入したUSBのリーダーなので
Dを選択しました。
「Fil Name」がpara.BINになっていることを確認します。
※説明書に付けたい名前と書いてありますが、付けた名前.BINでは読み込みできませんでした。
para.BINで読み込み完了を確認できました。
最後に「OK」ボタンを押すと保存が完了します。

★データの読み込み(ソフトへの読み込み)
これは再設定をする時に元のデータに変更を加える場合の読み込みです。
保存したデータの読み込み

SDカードをパソコンに挿入したら「読み込み」ボタンを押します。
保存の時と同じようにSDカードの場所を選択したら右のウィンドウにファイル名が表示されます。
ファイル名を選択して「OK」ボタンを押すと読み込みされます。

★SDカードからLapcom本体へ読み込み
1. ディスプレイ上に [READY] が表示されているのを確認。
 表示なしの場合はCLEAR キーを押して表示させます。
2. メモリーカードを本体に挿入します。
3. スイッチ1と SHIFT キーと MODE キーを同時に3秒長押しします。
スイッチ1の位置

パネル前面のボタン類

パラメータ選択画面に切り替わり、ディスプレイ上に PP–1 または PP–2 が表示されます。
4. SET キーを押して、PP–2 を表示。
5. SHIFT キーを3秒長押し。ディスプレイ表示が一瞬消灯し、メモリーカードに保存したパラメータが、本体メモリーへ転送されます。
6. SET キーを押して、PP–1 を表示。
7. PP–1 の表示を確認し、CLEAR キーを3秒長押しします。
 初期画面に戻り、[READY]が表示されます。 これで完了です。

★読み込みの確認
Lapcom本体に読み込みが確実にされたか確認するにはSHIFTとMODEを同時に3秒長押しします。
パラメーターの画面が表示されたらMODEキーを押すごとにパラメーター番号が切り替わるので確認ができます。
このパラメーター番号は4番です。

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