レーシングカートのブレーキオイル交換についての詳細ですが
この記事は前回投稿したマスターシリンダーのオーバーホールの続きです。
が、
ブレーキオイルは徐々に汚れてきたり熱によりエアーが発生するので
オーバーホールしなくても、たまには交換やエアー抜きをしたほうが良いです。
基本的な方法はマイカー(自家用車)と同じやり方なので普通車でも参考になるかと思います。
今回はCRGのカートです。
CRGはマスターシリンダーにオイルタンクが付いているのでやり易いですが
ウィンフォース(Birel)にはオイルタンクがないので困ります。
タンク無いタイプのやり方は下の方に追記しておきます。
まず最初にマスターシリンダーののタンクのキャップを外します。
今回使ったオイルはカー用品店で購入したDOT-4です。
ブレーキオイルはDOT-3とかDOT5とか種類がありますが得に違うのは沸点です。
DOT-4は230℃以上 DOT5は260℃以上 普通車は205℃以上のDOT-3で大丈夫と思います。
オイルを入れたらゆっくりとブレーキペダルを前後に動かします。
すると次の写真のようにシリンダーの穴からタンクへエアが出て
オイルがシリンダーに入っていきます。
※ペダルはゆっくり操作しないとブレーキオイルが飛び出して大変なことになります。
ブレーキオイルは塗装を痛めるだけでなく吸湿性が高いのでサビも発生させます。
CRGのブレーキ周辺は塗装が剥がれて、かなりサビていました(*_*;
エアーが出なくなったらフロントかリアのブレーキキャリパーにある
ニップルをメガネレンチを掛けて緩めます。
次の写真のようにニップルの先端にホースを付けて、ぶら下げたペットボトルに挿入しておくと
オイルが飛び散らないし、オイルのエアーの確認がし易くて良いです。
※ニップルの先端には小さな穴がありますが汚れやサビで塞がってることがあるので注意!
塞がってるとオイルが出ないので取り外して清掃が必要です。
このカートも塞がっていました。
ニップルを緩めたら、ゆっくりとブレーキペダルを前に押してやります。
すると汚れたオイルがホースから出てきます。
ペダルをストップする位置まで動かしたら、その状態でニップルのネジを締めます。
ネジを締めたらペダルをゆっくり戻します。
ホースに白い3つの点が見えますが、これがエアです。
エアがあるとブレーキの効きが悪くなるので、これが見えなくなるまで
先の作業を繰り返して行います。
ニップルを緩める→ペダルを動かす→ニップルを締める→ペダルを戻す。
この繰り返しです。
※ブレーキペダルを戻すとタンク内のオイルを吸い込むため
タンク内のオイルが減ります。
オイルが減りすぎるとエアーを吸い込むのでタンク内の量を確認しながら
エアーを吸い込まないように繰り返し補充をします。
このCRGには一つのキャリパーが2ポッドで左右にニップルがあるので
1つのブレーキに対して2回の作業が必要でした。
★一人で作業するとフロントは大丈夫ですがリアブレーキは手が届きません。
そこで、次のようにベルトをかけて後からブレーキを引っ張る作戦です。
ベルトをブレーキペダルに縛りフロントバンパーへ通して後へ回します。
引っ張るのにかなり力いりますが、なんとかできました。
■オイルタンクのないマスターシリンダー
ブレーキオイルをシリンダーに直接入れるタイプで、その穴を塞ぐネジが後部に付いてます。
後で思ったのですがタンクがあるタイプでも、これを使うとオイルをこぼす率が低くなりますね!
シリンダーにこのツールの先端をねじ込み使います。
このツールにはオイル通路を塞ぐバルブが付いているので
オイルを抜く時(ペダルを踏む作業)はバルブを閉めてブレーキを戻す時は開けば良いと思います。
※たぶんオイルは気を使いながら作業しても周辺にこぼれると思うので
作業が完了したらパーツクリーナーでブレーキと周辺のフレームを清掃したほうが良いと思います。