ミッションカート用のヤマハ YZ125エンジンの新旧で年式/形式違いについて
前回はエンジン本体全体写真をアップして説明していますが
今回は異なる部分をズームアップ写真で説明しておきます。

比較するエンジンは前回と同じく
旧型の4PE形式で約1995(H7)年式くらいと
新し目のE120E(H25)前後くらいです。

まずエンジンマウントは同じものが利用できません。
旧型についていたマウントを新型に取り付けようとしたところ
ミッションの底部に接触するため
接触部を削ることを考えましたがマウントの固定位置の高さが違いすぎて
削る対応では無理なため、
新型エンジン用マウント(ビレル用)をCRGのフレームに合わせて削ることに。

◆エンジンマウント
E120E
YZ125エンジンマウント新

4PE
YZ125エンジンマウント旧型用

◆スプロケット取り付け部のシャフトの太さの違い

E120E
新型スプロケットシャフト

4PE
旧型スプロケットシャフト

上の写真のスプロケット取り付け部のシャフト(スプライン)の太さが違います。
そのため同じスプロケットを利用することができません。
スプロケットを入手する際に歯数だけで選択してしまうと無駄になってしまいます。

付いていたスプロケット比較です。
新旧フロントスプロケットの違い

分かり易く赤いラインを入れておきましたが、センターの穴のサイズが違います。
形状も4PEはフラットな表面ですが、E120Eはセンターが歯の位置とオフセットされています。

◆クラッチレバーの位置

E120E
新型クラッチレバーの位置

4PE
旧型クラッチレバーの位置

クラッチワイヤーを取り付けるクラッチレバーの位置ですが
4PEはカートに取り付けた時に外から見える位置(ミッションのカバーの上)にありますが
E120Eは反対側の下にあります。
写真で下に向いてる部分にワイヤーをハメて上向きに引っ張る感じで取り付けます。

◆イグニッションコイルの配線

E120E
新型イグニッションコイルの配線

4PE
旧型イグニッションコイルの配線

プラグに火を飛ばすイグニッションコイルですが
これの配線固定方法が違います(赤い〇をしたところの)
4PEはコイルから直に出ている平たい端子のオスにハメ込むだけなので外れ易いです。
私はここをハンダ付して、その先の配線で脱着可能にしました。

E120Eは写真のようにコネクターで接続なので外れる可能性は少なく安心です。

◆ギヤオイルチェックボルトの位置

E120E
新型ギヤオイルチェック

4PE
旧型ギヤオイルチェック

これはギヤオイルの残量を確認するボルトで
このボルトを外した時にオイルが少し出てくるくらいなら残量OKと判断です。

この位置が違いますが、気になるのは新旧どちらも容量は660ccなのに
チェックボルトの高さの位置がまったく違うので不安になってしまいます。
新型はすごく低い位置だけど、ギヤ部のルーム容積が大きいのかな?
それともギヤ取り付け位置の違い?または新型はオイルに触れる量を増やしているの?

ちなみにギヤーオイルはヤマハの純正
YAMALUBE(ヤマルーブギヤオイル)SAE 80Wが指定になっていました。

◆排ガスパイプの数

E120E
新型排ガスパイプは1本

4PE
旧型パイプは2本

排気ガスに混ざってでるオイルを排出するパイプですが
4PEは2本でE120Eは1本でもう1本付く位置にフタをした形状になっています。

利用する側は大きな問題でもなくキャッチタンクの穴を2つか1つにするかくらいではあります。

◆点火系ローター周辺の形状

E120E
新型ローター周りの形状

4PE
発電用点火ローター周辺の旧型

まったく形状が違うので同じカバーは利用できないようです。
点火タイミングを調整するためか、
ミッションカートでカバーをしているのを見たことないので特に問題はないですね。

燃料ポンプの違いはこちら

チャンバー取り付け部の違いはこちら

エンジン内部の違いは今後アップするかも?ですが
外観上の違いは以上です。

得にエンジンマウントとスプロケットに大きな違いがあったので注意ですね!